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BetterTechEnglish.com

Friday
2010年9月03日

アメリカ英語、イギリス英語

バーナード・ショー曰く

イギリスとアメリカは、同じ言語で切り離されている。

英語には、大きく分けてアメリカ英語とイギリス英語の2スタイルがあります。

アメリカ英語の流暢な方でも、イギリス英語が聞き取れない人も少なくないと言われ、アメリカ人の私でも、イギリス英語が聞き取れない場合もあるほど、アメリカ英語とイギリス英語にそれぞれ違いがあります。

ただし、これはあえて話し言葉のことで、書き言葉となると、両国にはさほど差はありません。それに、書き方が固ければ固いほど、違いが少なくなります(これはなぜかというと、固い言葉は口語体と比べて、変化のスピードが遅いからです)

とはいっても、書き言葉でも、ぜんぜん変わらないわけではありません。では、英語を書く際、どちらのスタイルを使えばいいのでしょうか。

一般的に、それぞれ、ご自分が一番慣れているスタイルを使えばいいと思います。アメリカ英語もイギリス英語も立派な文書になるし、だいたい、誰が読んでもわかるはずです。

ただ、一つは、映画やTVなどの影響で、イギリス人はアメリカ英語にある程度慣れている一方、イギリス英語に慣れていないアメリカ人はかなりいます。有名なハリーポッターの小説でも、アメリカ版では言葉がアメリカ英語に直されているところがたくさんあります。(たとえば、car parkがparking lotになったり、sellotapeがscotch tapeになってりしています。)そして、販売促進の資料など、どうしても対象読者のスタイルにしないといけないものもあります。

だけれども、上記のような例外を抜いて、一般的には、どちらを使ってもかまいません。ただ、英文を書く際にあたって大事なのは、両スタイルを混ぜないことです。アメリカ英語で書いているなら、一様にアメリカ英語にすること、イギリス英語で書いているなら、統一的にイギリス英語で書くことが重要です。

たとえば、クォーテーションマークがあった場合、アメリカ英語では、句読がクォーテーションマークの内側に来ますが、イギリス英語では外側に来ます。

米語: He replied, “I am not finished.”
英語: He replied, “I am not finished”.

アメリカ英語で書いているなら、前者の書き方にしなければいけません。ただ、一つの例外として、マニュアルなどで、ユーザにそのまま文字を入力してもらわなければいけない場合、ユーザが誤解して句読を入力してしまわないよう、私は句読をクォーテーションマークの外側にするようにしています。たとえば、

In the text box, enter “My Folders”.

つづりについて

アメリカ英語で書いているとき、通常、スペルをすべてアメリカ風に直します。そして、イギリス英語で書いているとき、その逆にします。たとえば、イギリスには、Labour Partyという政党がありますが、アメリカの新聞などでは、Labor Partyと書くのが普通です。その一方、アメリカのDepartment of LaborはBBCなどでは、Department of Labourとつづります。

これは、日本語を英語に翻訳する際、厄介なものです。たとえば、厚生労働省の正式英語名はMinistry of Health, Labour and Welfareですが、上記のルール上、アメリカ英語ではMinistry of Health, Labor and Welfareと、”Labor”と書かなければいけませんが、それをいやがる日本人クライアントもいます(厚生労働省のHPでは「Labour」と書いているのに、と)

ただし、日本の組織の正式英語名がイギリスつづりでも、アメリカ英語で書くなら、アメリカ風にすべきです。Labour→Laborのほかに、programme→program、colour→colorなども同様です。もちろん、イギリス英語で書く際、その逆です。

終わりに

書き言葉に関して、アメリカ英語とイギリス英語の間には、大きな差はありませんが、英文を書く際、ある程度その違いを理解して、どちらかに統一しなければ、いい文書が出来上がりません。

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那覇西高校での講演

私は、日頃から、翻訳者になりたい人・新人の翻訳者の指導・教育に力を入れてきましたが、先週、高校生に翻訳についてお話をする機会がありました。

2月2日に、那覇西高校国際人文科の生徒たちに、語学や翻訳という職業について講演をしました。講演の後に生徒たちとのQ&Aがありましたが、生徒の質問の鋭さに感心しました。

その質問の内容から、翻訳業に興味があったり、将来に翻訳者になりたい人もいるとわかりましたので、ここでは、翻訳の体験や将来、翻訳業への道のためのヒントを書きたいと思います。


翻訳を体験するチャンス

私の高校時代では、インターネットなどはまだありませんでしたので、自分が翻訳をしてみるなんて思っても見なかったし、あまりピンとこなかったのですが、インターネット時代の現在では、素人でも実用的な翻訳が体験できるようになりました。以下に、いくつかの翻訳を体験するためのヒントを挙げましょう。

  • Wikipedia
    ウィキペディアとは、だれでも参加できるオープンコンテントの百科事典です。ウィキペディアには、日本語版もありますが、英語版のウィキペディアにしかなく、対応する日本語版のない記事がたくさんありますので、何か自分に興味のある記事を見つけて、ポイントだけを訳して対応の日本語の記事を作ってみると良いと思います。そして自分の翻訳した日本語を直してもらったり、フィードバックをもらったりできるので、翻訳の勉強にとてもいい機会だと思います。
    そして、日本語のウィキペディアにしかなく、英語版のウィキペディアにない記事もたくさんあります。特に、沖縄関連の英文記事のなさに仰天するときもあります。たとえば、那覇西高等学校の日本語版の記事がありますが、現時点では英語版がないので、簡単な英語版の記事を作ってみてもいいのではないかと思います。
    英語版の記事の方が、日本語版の記事よりちょっと難しいはずですが、先生などの指導の下でやってみれば、きっといい経験になると思います。
  • Twitter
    Twitterとは、140文字以内のメッセージを発信するためのホームページですが、英語圏などでは、意外と人気を集めているホームページです。英語圏の芸能人もたくさん使っていますので、憧れの俳優や歌手がいれば、その人の「tweet」(Twitterでの投稿)を日本語に翻訳して見て、ブログなどに投稿すれば面白いかもしれません。140文字以内のメッセージですので、内容はたいてい簡単なものばかりです。このページに、芸能人のtweet集があります。ただし、文字数の制限が厳しいため、略語などが多く使われているので、慣れるまでちょっと努力が必要かもしれません。
  • フリーソフト
    かなり有名なフリーソフトでも、日本語版がない、あるいは日本語の説明書やマニュアルがないものがたくさんあります。自分が良く使っているフリーソフトで、日本語のマニュアルがないものがあれば、英語版の説明書をベースに、簡単な日本語版のチュートリアルでも書いてみると喜んでもらえるし、たくさんの人に読んでもらって、フィードバックももらえます。

翻訳への道

翻訳をある程度体験して、大学生や社会人になってから、プロの翻訳者になるのに、どうすればよいでしょう?

翻訳業は実力の世界ですので、翻訳の才能があれば、資格や経験に関係なく、仕事がもらえます。ただし、実力の世界だけに、翻訳者の評価の目も厳しいです。ですので、プロになろうとする前に、ある程度アマチュアとして経験を集めた方がいいかもしれません。

そこで、翻訳コンテストをお勧めします。翻訳コンテストに応募すると、動機づけになるし、フィードバックもだいたいもらえますので、実用的な翻訳を経験するには、とてもいい機会だと思います。

一例として、日本翻訳者協会(JAT)新人翻訳者コンテストがあります。このコンテストへの応募は、プロの翻訳暦が3年未満の方に限られていて、優勝した人は、人脈が構築でき、仕事にもつながりますので、文字通り「新人」に最適です。

このページに、その他の翻訳コンテストについての情報もあります。

そして、実際にプロになろうと決心したとき、まずは翻訳会社のトライアル(翻訳テスト)を受けることをお勧めします。新人を随時募集しているところもあり、新人に対して丁寧にフィードバックをしてくれるところもありますので、仮にトライアルに落ちても、翻訳のスキルアップにもつながるし、将来にまた再挑戦もできるし、どんどん受けてもいいと思います。ただし、トライアルを受けたとき、丁寧に、きちんとやってください。

おわりに

翻訳業では、毎日が勉強になって、文化間の橋渡しの役割になれて、実力で評価してもらえて、憧れの職業だと思います。しかしその反面、いろいろと大変なところもありますが、私は、翻訳者になって、良かったと思っています。そして私にとって、それなりの収入を得ながら素敵な沖縄に住めるのも、翻訳業の魅力の一つです。皆さん、翻訳に興味があれば、ぜひチャレンジしてください。

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「能動態」が望ましい

英文のスタイルガイドを見ると、「能動態が望ましい」と書かれていることが多いです。つまり、良い英文では、受動態(“The cat was seen by the dog”など)を避け、能動態(“The dog saw the cat”など)を使うようにすべきです。

ただし、和文英訳の場合、このルールに対していくつかの問題点があります。まずは、日本語では主語のない文がとても多いので、能動態で必要な「動作主」は、「誰・何」かがはっきりわからないケースも少なくありません。

そしてもう一つの問題点は、日本語では「物・状態」が「動作主」になりにくいということです。たとえば、「風が窓を壊した」なんて日本語はありえないけれども、”The wind broke the window”は立派な英文です。その結果、英文では、「能動態」が望ましいのに、日本語の原文では、主語が「動作主」以外になっています。

自然でスタイル的に望ましい英文を書くのに、こういったハードルをクリアしなければなりません。以下に、和文を能動態の英文にするために、いくつかのヒントを挙げます。

和文に主語がなくても、英文には動作主を入れる

日本語の原文に「主語」がないと、受動態の英文として訳すのが一番簡単です(受動態では、主語がないため)。けれども、周りの文脈からその動作主を把握して、能動態の英文にした方が良いです。たとえば、下記の和文には、主語がありません。

原文:
2005年に、このテーマに関する研究を始めた。

この文だけを見る限り、英訳を受動態にするしかなさそうです。

Research on this topic was started in 2005.

この場合は、文脈から主語を把握して(たとえば、「我々」)、能動態にすれば良いです。

We started researching this topic in 2005.

上記の良い例の方が、自然でパワフルな英文になっています。

動作主は、「物」もなり得る

日本語では、「物」が主語になりにくいので、因果関係として、「Aによって、Bが起こった」、「AでBが発生した」などのような言い方がよく使われます。一例として、以下の和文をご覧ください。

原文:
落雷によって、パソコンが故障した。

これをそのまま英訳すると、次のようになるでしょう。

Due to a lighting strike, the computer was damaged.

ただし、英語では、「落雷」なども立派な動作主になりえます。

A lighting strike damaged the computer.

上記の良い例では、「落雷」を動作主にすることによって、スタイルの望ましい英文が出来上がります。

動作主は、「状態」などもなり得る

「物」と同様に、日本語では、「状態」も主語になりにくいけれど、英語はそうではありません。

たとえば、下記の和文では、原因の「不景気」が主語になっていません。

原文:
不景気の中、研究プロジェクトが余儀なく中止となった。

これをそのまま英語にすると、次のようになるでしょう。

Due to the recession, we were forced to cancel the research project.

これに対して、上記の「不景気」を「動作主」にすると、次のようなすっきりたした英文が書けます。

The recession forced us to cancel the research project.

英文では、能動態が望ましいとよく言われますが、日本語の文法的な違いで、和文をスタイルの望ましい英文にすることが難しい場合があります。上記の技を使うことで、和文をよりよい英文にすることができるでしょう。

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英文では、動詞が主役である

日本語を英語に翻訳しているとき、あるいは「日本語的な発想」を持って英文を書くと、日本語らしい言い回しがどうしても、そのまま英文に入ってしまいがちです。私が英文を校正しているとき(自分の和文英訳を含めて)、こういう「日本語らしい」言い回しに注意をすることにしています。

その一つは、「名詞が主役」のような文章です。

日本語では、名詞が主役だといえるでしょう。「何々を行う」、「何々を実施する」、「何々を実行する」など、意味が主に名詞に掛かっているような文章が多いように思います。

一方、英語では、動詞が主役です。意味が主に動詞に係り、名詞がその動作の「行為者」や「対象」を表す役割という文章が多いです。したがって、英文では、できるだけこの「動詞」をメインにすべきです。具体的に、do、make、perform、carry out、implementなど、動詞を「名詞化」するような言い回しは避けるべきです。これによって、自然ですっきりした英作文に近づけることができます。

以下に、いくつかの例を挙げましょう。

Carry out

下記は、典型的な例です。「×」の例は、長いだけでなく、動作がはっきりしていなくて煮えきらない表現になっています。それに対して、「O」の例は、短くて、明確で、すっきりした文章になっています。

× : Carry out an investigation of the cause
O : Investigate the cause

Perform

動詞の「名詞化」のしるしとして、carry out, perform, doなどという、いわゆる「do系動詞」の他、動詞句の後ろに続く「of、to、on」などという前置詞があります。下記にある「perform … on」のような言い回しを見ると、「これはもっといい文章にできるのではないか」と、修正に取り掛かります。

× : Perform an audit on the operations division
O : Audit the operations division

O」の例では、「×」の例にある「perform an audit on」を「audit」に変えて、すっきりします。

Conduct

日本語では、「何々に関して何々を行った」のような文章が良く使われると思いますが、こういった構文をそのまま英文にすると、すっきるしない文章になってしまいます。

× : The team conducted research relating to the phenomenon
O : The team researched the phenomenon

上記の「O」の例は、ダイレクトで「行為者」と「対象」がはっきりしていて、英文らしい文章になっています。

Make

下記の例では、「makes easier」という表現を別の言葉(facilitate)に変えて、動詞化します。

× : The new system makes learning easier
O : The new system facilitates learning

なお、上記「O」の例がやや固くなっていますので、技術英文では一般的に適しているものの、話し言葉などでは、makes easierがより良いかもしれません。

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英文ボタンなどの正しい書き方

ホームページやソフトを英語化する際、ボタン、メニュー項目などの短い文の英訳は簡単そうで難しいようです。なぜかというと、他のページ要素・UI要素が完璧に訳されても、この短い文だけが間違っているケースがかなり多いからです。

日英翻訳の仕事で、こういったUI要素やページのナビ項目などがすでに英語化されたまま、マニュアルやページのコンテツだけ訳すという指示をよく受けますので、この現象を痛感しています。

こういうボタン、メニュー項目、ナビ項目などの英文(以下「ボタン・テキスト」)の一番多い間違いは、大きく分けて二つあります。①正しい英語式語順の逆になります。②単語数が多すぎる、あるいは単語自体が長すぎます。

ボタン・テキストの英語式語順

言うまでもないと思いますが、英語はSVO言語で、主語+動詞+目的語という順に言葉を並べるのは一般です。ボタン・テキストは基本的に「コマン ド」(命令)で、文字通り、ボタン・テキストの基本形は命令形です。命令はVO(動詞+目的語)ですので、たとえば「データの取り込み」という日本語を英語にする場合、Import Dataになります。

ただし、私がしばしば目にするのは、”Data Import”のような日本語式語順で、語順が逆になっているものです。

以下、いくつかの例を挙げましょう。

正しくない 正しい
Data Import Import Data
Preferences Set Set Preferences
Installation Start Start Installation

ボタン・テキストは短めに

ボタン・テキストが正しくても、長すぎるケースも結構あります。

漢字は、コンパクトで、小さなスペースにたくさんの情報を入れ込むことができますが、それを英文にすると、長くなりがちです。そこで、「これで文字がボタンに入らないぞ」と気づいて、短くするために省略する方も少なくありません。これで、たとえば”Import Model Data”という長すぎる英文を”Mod. Dat. Imp.”と省略したりして(語順も逆のままで)、長くてわけがわからないという最悪の結果になってしまいます。

省略などをするより、単語数自体を減らせばよいです。たとえば、上記の”Import Model Data”を単に”Import”にすればいいのではないですか。「複数の取り込み元の種類」があれば、たとえば”Import”という大項目にして、サブメニューで”Model Data”, “ABC Format”などを設ければいいではないですか。

Import >>
ABC Data
Model Data

あるいは、”Import”だけにして、インポート画面で取り込む種類が選択できるようにすることもできます。

上記のルール(英語式語順と短い英文)を示す一例が以下にあります。

× : File Upload
△ : Upload File
O : Upload

× : Model Data Import
△ : Import Model Data
O : Import

× : Document Open
△ : Open Document
O : Open

× : Preferences Set
△ : Set Preferences
O : Preferences

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英文では、英文らしい書体を使うこと

人間関係では、第一印象が大事だと言われています。実は、文書も同じです。見栄えの良い文書は、読みやすそうな印象がありますが、見栄えが悪いと、読みにくそうな印象になってしまいます。

私は、翻訳者の仕事で、こういった現象を良く見ます。せっかく内容のすばらしい技術英文でも、見た目が英語圏の慣習に従っていなければ、悪い英文という印象を受けてしまいます。

「英文らしい」英文を作成するには、一番基本的かつ簡単なのは、英語圏の書体を使うことです。出来上がった英文が日本語の書体のままだと、悪い印象を受けてしまいますが、英語圏の書体にかえるだけで、その文書がとても読みやすくなります。

たとえば、下記では、同じ文書を「MS明朝」という日本製の書体と「Calibri」というアメリカ製の書体のスクリーンキャプチャーを比較して見ましょう。

MS明朝の書体

MS明朝の書体

「MS明朝」の文字は、ぎざぎざで読みにくいです。

Calibriの書体

Calibriの書体

「MS明朝」と比べて、「Calibri」の文字がとても読みやすくなっています。書体を変えるだけで、大きな改善ができます。

お勧めの書体

英作文の際、次の書体を使うことをお勧めします。

見出し文:

Helvetica, Arial, Tahoma, Cambria (利用可能な場合)

※見出し文は通常、大き目で太字にします。


本文:

Times New Roman, Georgia, Calibri (利用可能な場合)

今度、英文を作成したときに、英文書体にすることも忘れないでください。

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